パンパスと家族農業

メガしんじょ

2016年06月24日 14:57

パンパスグラスをご存知ですか?
こんな感じに育った穂が生け花用や装飾用に使われます。

シンジョではあじさいロードのバックにもパンパス畑が広がります。


実は全国のパンパスグラスの需要の大半をシンジョの家族農業が担っているんです。
夏場の刈り取り、出荷だけは非常に大変ですが、それ以外の時期はほぼ手をかける必要がないのが特長です。
それでもパンパスグラスの面積あたり収入は、私が今年から始めたさつまいも栽培より数段高いはずです。
農協の長年の努力でこのニッチな市場をしっかりおさえているようです。
ただ夏場の重労働に耐えられる規模が小さいため、それぞれの農家の栽培面積は小さく、その代わりに70軒ほどの農家が栽培しているようです。

農作物ってたいがい忙しいピークを乗り越えられる規模でやるしかないのですよね。
さつまいも栽培のピークを個人で乗り越えられる規模はどのくらいでしょうか。
個人的には1回目の忙しいピークの苗挿しのゴールが見えてきたところで、1.2haって個人だと限界に近いところではないかと感じています。

さて、国連は2014年を「国際家族農業年」と定めておりました。
この年は、
「国際家族農業年に考える-「脱成長」勉強会」
「国際家族農業年から始まる小規模家族農業の道」
などいろんな議論が投げかけられたようです。
この中に出てくる、比較可能な世界の81カ国のデータに基づく統計によると、世界の農家の圧倒的多数は小規模・家族経営なのだそうです。
農地面積が1ha未満の農家が75%を占めるとのことであり、私のサツマイモは1年目から世界の25%に入ってしまっているようです。
ちなみに2ヘクタール以下が世界の85%を占めています。5ヘクタール以下ならば95%に達します。南の世界ばかりでなく、EUでも10ヘクタール以下が80%を占めます。

これからシンジョに移住してきて農と関わりながら家族農業生活をするとしたら・・・
私は現実的に2つのプランをお勧めしたいです。

一つは、堅実な「第二種兼業農家から」プランです。
衰退が目前に迫っているものの湖西の製造業は、今なら雇用があります。
賃金収入を得ながら、土地を借りて自家消費用から農業を始め、徐々に規模を拡大しながら、商品作物を探りトライし、農業起業のタイミングを図ります。

もう一つは「季節労働+支出削減」プランです。
パンパス畑を頑張れるぎりぎりまで借ります。
さらにパンパスグラスの現金収入だけで暮らせるぐらいに、パーマカルチャー的自給自足生活を極めます。
パンパス栽培にかかる年間労働時間は極めて短いため、相当なことができると思います。
新所は自給自足生活のためのポテンシャルは高い地域だと思います。

いずれも、シンジョのおかれる環境や立地の特長を最大限生かしております。(自画自賛)
こんなプランに乗りたい方がおられたら全面的にバックアップいたします。

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